落語を楽しむ場所は、多目的ホールで開かれる「独演会」や「一門会」といった「落語会」がありますが、なんといっても寄席になります。
「寄席」の方は「落語会」と違って落語以外の芸も演じられ色々な芸が楽しめます。
これは寄席ができていった歴史や変遷によりその理由がわかります。
目次
寄席とは
人をたくさんあつめたため「人寄せ席」といわれ、これが略されたものです。
寄席は、落語・講談・漫才・浪曲・奇術・音曲などの大衆芸能を興行する演芸場で常設のものは寛政年間(1789~1801)に始まると言われています。
上方でも、もともと大道芸から始まり、野天や粗末な小屋掛けで上演されていたものが常設の演芸場になっていた。
最初は講談が中心のだったようですが、時代が下って落語が中心の寄席になっていき、寄席と言えば落語といわれるようになってきました。
そのときどきの流行により浪曲や派手な女義太夫が中心となることもあったようです。
明治末から大正時代にかけては寄席の数が減ってくるにしたがい、落語を主にかける寄席が中心を占めるようになってきた。
しかも寄席でかけられるメインの演目は落語と浪曲だけになり、漫才や奇術といった落語以外の演目は色物と言い区別するようになりました。
関西では吉本興業の漫才中心の演目になった影響もあり落語を中心とする寄席がなくなり、漫才をメインとする花月グランドのような大型演劇場がメインとなっています。
関西でも六代桂文枝らの努力もあり「天満天神繁盛亭」や「神戸新開地喜楽館」のような寄席が復活され、落語人気も高まっているようです。
年間を通して同じような落語、漫才や寄席芸がかけられる演芸場(寄席)ではいつ行ってもそれなりに落語や演芸が楽しむことがます。
特に、寄席のトリは原則として真打の落語家ですので落語を手軽に楽しむのは寄席に限ります。
なお、寄席の内毎月休むことなく開演している鈴本演芸場、新宿末廣亭、浅草演芸ホール、池袋演芸場は定席ともいわれ年中楽しめます。
落語の寄席の内容はどんなもの
寄席=落語と思われることも多いのですが、寄席で演じられるのは落語だけではありません。
講談や色物と言われる漫才、漫談、音曲、手品、紙きり、曲芸、大神楽など、バラエティーに富んだ番組(プログラム)の構成になっています。
番組の構成もまず前座の落語から始まり、漫才や手品などの色物と呼ばれる演芸と、二ツ目の落語がテンポよく進んでいきます。
もちろん途中に真打の噺もいくつかあり、最後にトリの真打が登場します。
寄席という小さな小屋の中では、お客様の笑い声やかけ声が絶えず聞こえ、どことなく非日常的で、江戸時代にタイムスリップしたかのような時間が流れています。
寄席でのルールとマナー
基本的にはルールとしては入場する際の木戸銭を払うくらいで、後は新宿末広亭でお酒禁止(ビールはいいようです)がある程度です。
許可を得ていない「録音や撮影禁止」もルールに当たります。
大事なのはマナーで、項目別にかいてみました。
着席のタイミング
寄席自体の再入場はお断りにしているところが多く、基本的に客席は出入り自由です。
ただし、マナーとして、高座の切れ場(演芸と演芸の間)にするとよいでしょう。
大前提として高座が盛り上がってきた時に席に着くとごそごそされるので、演者にも他のお客さんの目障りや耳障りになり興覚めです。
音の問題
落語は、見て聴くことを他の楽しむ芸なので高座中に音を立てることは厳禁です。
例えば、お菓子の袋やポリ袋を開ける音やチラシで音を立てるといったノイズに当たる音です。
これは寄席に限らないことですが、スマホや携帯でできればマナーモードにするのではなく電源まで切るのがいいでしょう。
高座の切れ場に小さな声で話すのは構わないが、高座の途中での会話はやめましょう。
特にネタが分かった時に隣りの連れの人に告げたり、サゲの前にサゲを言ってしまうことは厳禁です。
笑い声にも注意が必要で特に「バカ笑い」は要注意です。
私の経験で言えば、以前にホールの落語会での友人の「バカ笑い」が気にはなっていたのですが、しばらく後のNHK放送を聞いているときにその音が聞こえ迷惑をかけているのだと思いました。
あとは、タイミングの合わない笑いですがこれは感性の問題なので注意することは難しいのかもしれません。
噺家がマクラによく使う都都逸(どどいつ)の「噺家殺すにゃ刃物は要らぬ、あくびひとつで即死する」というのがありますが、噺家の技量にもよりますので評価は難しいですね。
もっとも周りの迷惑となる「大あくび」はマナー違反でしょうね。
まとめ
寄席には窮屈なルールはなく、マナーを守っていればとても自由な空間です。
寄席はほぼ年中無休でいつでも楽しめるので、他のお客や出演者に迷惑をかける行為に気をつければ大丈夫です。
安心して寄席に通って、楽しんでみてください。
